(山﨑様)デジタル共創本部は、IT統括部、DX経営推進センター、インフォマティクス推進センター、スマートファクトリー推進センター、CXトランスフォーメーション推進センターの5つのセンターで構成されています。各センターは、デジタル技術を通じて、各々が担う領域の業務を高度化する役割を担っています。私は、営業・マーケティングを担当するCXトランスフォーメーション推進センターで、マーケティングオペレーションモデルの導入やオープンバッジなどを通した人財育成を担当してます。
(山﨑様) 旭化成のオープンバッジ制度はデジタル分野の人財育成を目的に、レベル1〜5の5段階で構成されており、マーケティングやIT、デジタルイノベーションなど様々な領域のプログラムを提供しています。レベル3までを「デジタル活用人財」、レベル4以上を「デジタルプロ人財」として位置付けており、最上位のレベル5は、組織事業の変革をリードすることができるレベルと定義づけています。2024年には2021年度末比10倍にあたる2500名のデジタルプロ人財を創出することを目標に掲げています。この取り組みは、2023年の第一回オープンバッジ大賞を受賞しました。
(山﨑様)近年のテクノロジーの多様化やマーケティングの複雑化に伴い、マーケティングテクノロジーの選定やデータ分析、マーケティングオペレーションなど多岐にわたる知識や能力が組織として求められるようになったと感じております。そのような環境の中、旭化成のマーケティング業務をより高度化し収益に繋げていくためには、マーケティングの人財育成が重要だと考えました。そこでレベル5では、マーケティング戦略をオペレーションに落とし込み、戦術実行できる人財の輩出を目的に本プログラムを企画しました。
(山﨑様)以前から旭化成には、マーケティングオートメーションツールを使いこなせていないという課題がありました。そのような中、丸井様のお話を通じて、マーケティングオペレーションの重要性について知り、課題解決の糸口になるのではないかと考えました。そこで旭化成エレクトロニクスの事業をテーマに、マーケティングオペレーションモデルを導入するプロジェクトを01GROWTH様のご支援の下、着手しました。本プロジェクトの成果を、参画したメンバー全員が実感し、マーケティングオペレーションの必要性を認識しました。この経験から、オープンバッジレベル5の検討に際し、ありもののパッケージではなく、マーケティングオペレーションの要素を盛り込んだ共創型の学習コンテンツという観点が、我々のニーズと合致しており、01GROWTH様をパートナーとして選ばせていただきました。
(二木様)私は旭化成建材において複数事業を跨いだデマンドジェネレーション、SFAの利活用促進を担当しています。前職の化学メーカーでデジタルマーケティングは実務の中で学んだ経験はありましたが、今回のレベル5では最新にアップデートされたマーケティングはもちろん、戦略立案から実務そして運用にあたっての組織設計までを体系的に学べると考え受講を決めました。多岐に渡るマーケティングの分野を断片的に学習できるものは他にもありますが、体系的に網羅しているプログラムは他にはないと思いました。
(奥様)私はモビリティ&インダストリアル事業本部において、自動車、電機、産業機械などの業界で使用されるエンジニアリングプラスチックのデジタルマーケティングを担当しています。リーダー以外のメンバーはデジタルマーケティング2年目と経験が浅く、実施した施策が事業成長に貢献しているのか否かをデータで証明できないことにも悩んでいました。そういった背景から、今回チーム全体の知識の底上げを目指しチームで受講を決めました。
(二木様)実務に関連するテーマがしっかり網羅されており、学んだ内容やフレームワークを使い、実際の業務に落とし込みロールプレイするという研修スタイルが知識だけで終わらず実践まで繋がっているプログラムだったと思います。
特にマーケティングオペレーションを組織単位で実行する重要性や役割を解説いただいたところが印象的でした。指数関数的に成長し続けているマーケティングテクノロジーについてキャッチアップしながら自社のオペレーションを高度化していくことができる人財の重要性にあらためて気づきました。マーケティングとテクノロジーの両方に理解がある人財の獲得や育成は難易度が高いですが、組織として早く手を打たなければ実践できている企業との差はますます開いていくという危機感も同時に感じています。このプログラムによってそこに着手できているということは、今後の旭化成グループの伸びしろとして期待できる部分だとも思いました。
(奥様)プログラムを通じてマーケティングの共通認識が生まれチームとしての一体感や底上げに繋がったと感じています。また、今まで漠然と実行していた施策がどのように事業に貢献しているか可視化するためのフレームワークも学べました。今回のプログラムでは即実践可能な内容が多くありました。例えば社内で目標やプロセスの定義を決めてルール化していく、サービスレベルアグリーメントをマーケティング部内でも運用する重要性を学びましたが、既にそれを実際に実行でき始めています。このように驚くほど実務への応用が考えられたプログラム内容が印象深かったです。さらに、組織として実施していくことが一番肝だとも感じています。役割や責任を明確化しスキルを高めることも大切ですが、組織として実践していかなければ再現性はないので、さらに実践できる組織を増やしていくことができれば会社としても強くなるだろうという期待感も生まれています。
(二木様)今回、自部署から4名が参加しましたが、全員で共に学んだことでマーケティングに対する共通言語の型ができたと感じています。前提の知識が共有されているため、デジタルマーケティングを実行する際、よりスピーディーに進めていくための準備ができました。またプログラムを通して学んだことと今まで行ってきた実践を照らし合わせながら、基本の型を理解できているからこそ理論と実践の中での旭化成建材の独自性を考えていくことができるようになっています。
(奥様)ひとつひとつのツールにフォーカスしていたプロジェクト前と比べ、プログラム受講後はマーケティングオペレーションの全体図や連携を考慮した上でのツール選択ができるようになりました。また、フレームワークなどの思考の型を知ることでマーケティングの施策に自信を持てるようになりました。他の部署メンバーと一緒に学ぶことで情報交換もしやすくなり、それがまた刺激となってチームの向上心にもつながっています。
(山﨑様)マーケティングに対する従業員の意識は徐々に変わってきていると感じています。実際に経営層から、「マーケティング領域で高度な人財を育成し、その方々が中心となって組織に変化をもたらすことを期待している」という発言があり、徐々に機運が高まっていると実感しています。一朝一夕に、マーケティングオペレーションの体制を整備することは難しいのですが、プログラムに参加してくれた方々を企画者の立場で見ていても前進していると感じています。
(二木様)まだ道半ばであるものの、現時点で既に今回のプログラムで学んだことを実践し成功事例は出てきている状況です。しかし、経営層の高い期待には到達していないとも思っています。今後は、より一層旭化成建材の中でマーケティングオペレーションという仕組みを定着させ組織の収益に貢献していけるよう目指します。
(奥様)最終的には部署横断的にデジタルマーケティングに取り組むことが目標ですが、今最も優先すべきことは成功体験の蓄積です。まだデジタルマーケティング自体旭化成の中で浸透していないことから、今回の研修が実務に直結するということを結果で見せていく必要性を感じています。そのため今は研修に参加したメンバーが学びを実務上の成果に繋げることに集中していくことがポイントだと感じています。
(山﨑様)プログラムを通して生まれた事業部間の交流がよい刺激となっていると感じております。今後は受講生のコミュニティとして、または社内外に成功事例を発表するような場を定期的に開催するなど、様々な関係者と情報を共有し、旭化成のデジタルマーケティングをブラッシュアップし高度化していきたいと考えています。
(二木様)今後もマーケティングの最新動向といった情報を日系企業に紹介していただくなど、グローバルと日本を繋ぐ橋渡し的な存在になってもらいたいと思っています。特に日本の製造業はこの領域において遅れていることも多いです。一方で製造業が元気になれば日本の社会も元気になると思います。大きなテーマではありますが01GROWTHには礎を築いていただきたいです。
(奥様)私は01GROWTHの講演会で衝撃を受け、もっとマーケティングを学びたいと思いました。私のように講演会で、グローバル基準のマーケティングオペレーションについて聞き好奇心が掻き立てられる人は多く存在すると思います。そのような仲間たちを今後勉強会などを通じて増やしていって欲しいと思います。
(山﨑様)デジタルマーケティングにおいては、「マーケティングオペレーションモデル」を旭化成グループのデジタルマーケティングの”型”にすべく、今後も継続的にグローバルのマーケティングオペレーションやレベニューオペレーションの最新動向やマーケティングトレンドに関わる情報を引き続き発信していただくことを期待してます。